会期 2026年8月1日・2日 オンデマンド配信2026年8月17日(月)~9月30日(水)
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大会長挨拶

第33回日本産業精神保健学会 開催挨拶

 この度、第33回日本産業精神保健学会を大阪府枚方市で開催させていただきます。開催にあたり、多くの皆様のご支援とご協力をいただいておりますこと、ここに深く感謝申し上げます。運営委員、実行委員、副大会長、事務局長とともに、実り多き大会となるように心をこめて力をつくして準備をしてまいります。

 第33回大会のテーマは、「すべての働く人のメンタルヘルスを支える 多様性と包摂性のある職場づくりの実現を目指して」です。多様性は、社会的マイノリティの人の就業機会拡大を意図して用いられましたが、現在は人材の多様性と働き方の多様性を積極的に活かす考え方として使われています。多様な属性(性別、人種、国籍、年齢、性的指向など)や価値といったそれぞれの違いを活かし、個々の人材の能力を最大限引き出すことで、職場環境の変化に柔軟にかつ迅速に対応することができ、労働者のQOLや職場の生産性に寄与する取り組みとも言えます。ここでの包摂性は、多様な人々が組織の一員として、尊重され、価値を認められ、意思決定に関与し参加しやすい職場をつくることを意味します。介護や育児をしながら、病気や障害を持ちながら、いつまでもいきいきと働き続けるために、多様な人材を受け入れ、多様な働き方を支えることが必要です。昨今、問題となっているハラスメントについても、多様性と包摂性のある職場づくりを目指すことで、ハラスメントのない、心理的安全性が保障された組織となり、すべての働く人のメンタルヘルスの向上につながると考えています。本大会では、多様性と包摂性のある職場づくりの実現に向けて産業精神保健の力を結集し、すべての働く人のメンタルヘルスを支える私達の役割と支援について、改めて考える機会にしたいと思っております。多様な労働者の心理的安全・人権が守られ、多様性に満ち生産性の高い職場の実現を目指し、本大会が皆様にとって有意義な情報交換の場となることを願っています。

 隣接している関西医科大学は、2028年に100周年を迎えます。この枚方市を含む北河内地域は、七夕、天の川伝説の地です。淀川の水運にも恵まれ、旧東海道56番目の宿場町、淀川三十石船の中継港として栄え、乗船客に飲食物を売っていた「くらわんか舟」が知られています。枚方宿などの街並みが残り、歴史史跡の散策ができ、淀川の河川敷はウォーキングやジョギング、そして草花や野鳥観察に適した場所です。枚方市の鳥はカワセミで、清らかな水辺を好む水質の指標鳥とされており、人と自然が共生する環境保全のまちを目指す枚方市のシンボルとして、四季を通じて観察することができます。また、TSUTAYAで有名な蔦屋書店発祥の地であり、駅前のT-SITEは未来を感じ、巨大複合施設の高層階からは大阪平野を一望できます。岡田准一さんが園長をしている通称ひらパーは隣駅にあります。

枚方で、皆様のご参加を心より
お待ち申し上げております。

第33回日本産業精神保健学会
大会長 三木 明子

(関西医科大学 看護学部 教授)

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